私たち大人が「この人は信頼できる」と感じる人は、どのような要素を持っているでしょうか。普段の立ち居振る舞いや言動から、その人が大切にしていることが伝わり、そこにブレがないこと、そして誰に対しても平等に向き合う姿勢なども信頼につながります。

 

では、幼稚園や小学校の、年齢の小さな子どもたちはどのように信頼できると感じる大人を見つけているのでしょうか。今回はそれらの子ども目線に立って、子どもから見た信頼を置く大人について考えていきます。

 

 子どもが持っている優れた力
子どもは大人と違って多くの言葉を獲得していませんし、経験も少ないです。私たちが人と出会うとき、相手の言葉だけでなく表情や声の感じ、目線が合うかどうかや目に込められている力などを観察しながらやり取りをします。

 

観察から得られた情報を、頭の中で整理して「おおらかな人だ」、「情熱的な人」といった意味づけをします。しかし、小さな子どもが大人を観察するポイントは、大人のそれとは違います。また相手に対する反応を、一旦頭の中に取り入れて、次の対策を考えることができません。

 

子どもたちは大人が身につけて不要としてしまった3つの武器を持っています。一つ目は、危険察知能力に優れています「なんとなくおかしな人だ」、「危険な感じがするから近寄るのは止めよう」と瞬時に察し、身の安全を守ります

 

環境や人なじむ力にも優れています。悲しいものですが、虐待がその際たるものです。恐怖を感じていても必死に適応しようとします。特定の大人に好かれようとするために嫌がることをせず、機嫌を損ねないよう細心の注意を払っていることもあります。

 

また、自ら関わろうとする力もあります。大人であれば自己主張をして自分を守る状況であっても、子どもは大人に従順になります。大人が「この人は信頼できない」と思うような人でも、それが親や学校の先生といった身近な存在であればあるほど、子どもは自らかかわりを持とうとします。

 

このように、大人になると経験や語彙力でカバーしているものがたくさんあることに気づきます。それを成長の一つと呼ぶのでしょう。未熟な子どもたちは、全身のエネルギーを使って、さまざまな力を発揮しています。

 

 自分の都合だけで振る舞う人は信頼を置かれない
危険を察知する力、なじむ力、関わろうとする力を持っている子どもたちですが、そのことと信頼を築くことはイコールではありません。

 

むしろ、子どもが持つこれらの力に大人が甘えてしまうことが多くあります。「子どもだからまだわかっていない」という理由で大人の都合のよいように振舞っても、子どもは親しみを感じさせてくれるからです。

 

例えば、幼稚園の帰り道に母親同士の立ち話が始まると、たいてい長話となり、その近くで子どもたちが遊んでいる光景をよく目にします。あるいは場所を変えて、スーパーなどで出会うと、子どもそっちのけで会話を始める母親もいます。

 

しばらくして子どもが「ねぇ、まだ?」と聞くと、「もうちょっと待って」となだめます。そしてまたしばらくして待ちくたびれた子どもが「まだなの?」、「帰ろうよ」としびれをきらすと「待ってって言ってるでしょ」、「大事な話をしてるんだから」、「どうして待てないの」と子どもを叱り始める母親もいます。

 

これは些細な場面ですし、基本的に愛着が育まれている親子関係であればたいていのことは大きな問題にはなりません。しかし、このような場面でも大人の都合や感情が優先されていることに気づきます。大人は子どもに対して、無意識に自分の都合の良いように振舞ってしまうことがあります。

 

 子どもが主体でかかわれていますか
子どもが自分の子どもだけでなく、保育園や幼稚園、小学校や子どもがいる施設でかかわる大人と子どもという関係性の中で同じようなことをすると、子どもとの関係を築くことができません。

 

あなたが普段、自分の都合や感情で子どもとかかわっているかを確認できる項目を以下に挙げます。

 

・「〜しなければいけない」という義務感で物事を考えることが多い
・自分の考えを子どもに押し付けてしまう
・「満たされていない」、「ストレスが溜まる」と感じることが多い
・子どもがかわいくないと感じることがある
・些細なことでもイライラし、感情を出すことがある
これらの主体はあなた自身です。小さな子どもとかかわるときには、主体を子どもに置いたうえで、自分の都合や感情をうまくコントロールしたり、時にはうまく活用したりする必要があります。

 

子どもはかわいいですし、遊んでいると楽しいです。しかし、子どもとかかわることは、たくさんのエネルギーが必要となります。自分の都合や感情が優先されていると感じるときには、あなた自身が疲れている、余裕がないサインです。

 

そのようなときは子どもと離れて、自分の時間を作り、リフレッシュしましょう。短時間でもあなたが子どもから解放されることによって、再び子どもと過ごす時間の質が高まります。

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