子ども時代にこころの力を育てよう

 

効率性や便利さが求められた産業時代は、幼児や学校教育において、お金を稼いで国のためになる大人に育てることを求められてきました。そのため、学力や知能の高さ、知識の豊富さということが高く評価されました。

 

しかし、最近では知的な能力よりも、数字や結果には表れないものが注目されるようになっています。それを、ここではこころの力と呼ぶことにします。今回は、こころの力とはなにか、こころの力をどのように育てたら良いかについて見ていきます。

 

 こころの力とはなにか
前述したように、学力や知識、知能ではなく、数字や結果では表れにくいものをこころの力と言います。コミュニケーション能力や社会性と置き換えることができます。

 

具体的には、相手を傷つけることなく、お互いによい関係を続けられる人との関係をうまく結ぶ力があります。また「今、自分がどのような気持ちでいるのか」を客観的にとらえ、人とのかかわりや社会の中で感情を調整しながら生きることができる力もあります。

 

さらには「今、相手は悲しんでいるから、そっとしておこう」、「元気がないから声をかけよう」といった、人の感情や状況を理解して関わりながら生活を送ることができる力を言います。

 

これらが、どのように子どもの中に育まれるかは、乳幼児期の環境に大きく影響されます。しかし、子どもが小さな時期に環境が整わなくても、そのあとの環境によって回復し、力をつけることは可能です。

 

しかし私たち大人は、子どもの年齢が進むにつれて「言葉の発達に遅れが見られる」、「算数がつまづいている」という側面で子どもを評価し、関わる傾向があります。結果的に、こころの力を回復したり、立て直すチャンスを失い、そのまま大人になっていくケースも少なくありません。

 

 こころの力はどのようにして育まれるか
少子高齢化が加速し、子どもが過剰に大切にされる昨今です。未来の社会を担う子どもは、大切で貴重な存在です。

 

しかし現在は、過保護な親によって子どもを自分の所有物のように扱ったり、「子どもに見放されるのが怖い」、「子どもが生きがい」と、子どもに依存している親が増えています。

 

子どもに苦労をさせないよう、保護者が先回りして、子どもが生きやすい環境を整えています。いつも大人の中でもてはやされ、自分の思う通りに回りが動いてくれます。

 

その結果、人間関係で傷つく体験がありません。心の傷みを経験したことがない子どもは、人の傷みを知らずに育ちます。また、いつも誰かがいて、わがままを言っても受け入れもらえるため、我慢を知りません。

 

さらに、親が「〇〇ちゃんとは遊ぶのはやめなさい」などと、付きあう友達にも口出しをし、決めるため、自分から人との関係を築いたり、集団の中に入っていくということができません。

 

どんなに素晴らしい機会や環境が与えられていても、親や大人のかかわり方が間違っていれば、こころの力はつきません。それどころか、自分や相手を傷つける方向に育つことになります。

 

 親(大人)の在り方を見直そう
子どもは、浴びせられた言葉の人に育ちます。言葉を身につけ始めた幼児や小学生が「うざい」、「キモイ」、「消えろ」といった言葉を発しているとしたら、それは親(大人)の影響です。

 

子どもが新しいことにチャレンジしようとするとき「あなたには無理」、「まだ早い」と、やってみる前にあきらめさせるような言葉をかけていませんか。あるいは「これをしたい」と言った子どもに「こっちの方が良いから、こっちにしなさい」と子どもの意思を無視して、一方的に価値観を押し付けていませんか。

 

このような関わりをしていると、子どもが持っている豊かな創造力や思考は停止します。そして「どうせ言っても無駄」、「自分には出来ない」と認識し、すべてに対して無気力で、自己中心的な子どもに育っていきます。

 

子どもが普段どのような言葉を使っているのか、観察してみてください。それは、親(大人)としてのあなたが彼らに与えてきたメッセージが映し出されています。
 
もし、あなたが願うことと違う方向にあるとしたら、あなた自身の考え方、関わり方を変えるチャンスです。

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