サイト名 | キーワードを3、4つ書く

子ども虐待とはなにか〜性的虐待〜

性的虐待は、児童虐待防止法では以下のように表現されています。
●子どもへの性交、性的暴行、性的行為の強要・教唆など
●性器や性交を見せる
●ポルノグラフィーの被写体などに子どもを強要する

 

日本は、性に関して閉鎖的で批判的な傾向があり、恥ずかしいこと、隠すものという文化があります。この日本で上記のような実態があることを、受け止められない人も多いと思います。

 

しかし、子どもの福祉現場には、性的虐待にさらされてきた経験のある子どもたちがいます。また、調査結果には表れない被害も多いのが実情です。

 

日本の文化という背景もありますが、性的虐待は発見がとても難しいです加害者から口止めをされていることが、発見を遅らせる最大の要因です。

 

ほかにも、幼少から被害にあっていた場合、子どもがそれを性的被害と認識するまでに時間がかかります。また、被害だと認識しても相談できなかったり、身体的虐待やネグレクトと並行して行われていることが、発見されにくさに繋がっています。性的虐待の事例から、それが発見された経緯や、その後の影響などを見ていきましょう。

 

 ケース〜高1B子〜
父から母によるドメスティックバイオレンスがあり、B子が小2のときに、母とともに家を出ました。母との二人暮らしはとても楽しく、B子は「こんな日々がずっと続けばよい」と願っていました。小4のとき母に新しい彼氏ができ、ともに暮らすようになりました。

 

はじめは優しく、3人で出かけることもありました。体つきがふくよかになり始めた5年生のころ、母がパートに出掛けていたある日の夜でした。B子が布団に入ってまもなく、「お母さんには内緒だよ」と男性がやってきました。男性はB子の性器を触り、B子には男性の性器を触るように言われました。

 

B子は「なんだか気持ちが悪い」と思い、混乱はありました。しかし、それがどういうことなのかわからず、男性から口止めをされていたため、母には何も言いませんでした。その日から、男性は日常的にB子が就寝する時間になると部屋にやってきて同じようなことを繰り返すようになりました。

 

嫌だと思いながらも、「ばらしたらお母さんに言うぞ」と脅されていて、誰にも相談できず、行為はエスカレートしていきます。次第に、性器をなめさせられたり、B子が中学校にあがると性交を強要されるようになりました。

 

学校では恋愛の話で盛り上がり、性的な情報も入ってきます。そのときB子は、自分がされてきたことがどういうことか、その意味を知ることになります。

 

恥ずかしさと嫌悪感でいっぱいでしたが、話したあとのことを考えると、誰にも相談することはできませんでした。しかし中3のある日、勇気をもって保健室にいる養護教諭に打ち明けます。そして「家にいたくない、施設に入りたい」と訴えました。

 

 性的虐待の影〜B子のその後〜
B子は現在、児童養護施設から高校に通っています。性的虐待の事実が発覚し、男性は逮捕され実刑が下されました。

 

安全な場所に移ったB子ですが、情緒が安定せず精神科に通院し服薬治療をしています。「自分の身体は汚い」と感じ、毎日長時間お風呂に入って、念入りに身体を洗います。それでも「自分は汚い」という思いは消えず、人に会うことを嫌がるようになります。

 

さらにB子を苦しめる要因が、は性的虐待に気付いていたことです。母親は、男性との関係が壊れるのを恐れていました。「自分よりも男性を優先した」という思いは、B子を追い込みます。

 

一番信頼していたはずの母も「敵」と思うようになり、大人という存在自体を信じることができません。施設職員が優しい態度で接してくれても、「いつか自分を裏切るのだ」と思ってしまいます。

 

カウンセリングも行っていますが、よくなるどころか状態は悪化し、リストカットなどの自殺企図や摂食障害も見られ、入院治療をすることになりました。

 

 存在価値を奪い取る性的虐待
B子のような子どもは少なくありません。そして、ここまで至らずとも、親の性交を見せられたり、性器を触られたり触らせられたりしている子どもがとても多いのが実態です。

 

私たち大人は、どのような形であっても、子どもを自分の性欲のはけ口にしてはなりません。自分が満たされないなにかを抱えていたら、それは「子ども」や「性」ではない、健康的な方法で解決を考えるべきです。

 

性的被害にあった子どもたちが、自ら命を絶つことまで考え、悩んでいる現実があります。この虐待とその影響が社会的に広く認知され、社会全体で問題意識を持つことが求められています。

スポンサードリンク


関連ページ

子ども虐待とはなにか
ここは空白でよい
子ども虐待とはなにか〜身体的虐待〜
ここは空白でよい
子ども虐待とはなにか〜ネグレクト〜
ここは空白でよい
子ども虐待とはなにか〜心理的虐待〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜言葉を持つ力〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜環境のちから〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜環境づくりの工夫とその影響〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜言葉のちから〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜「良い子」からの解放〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜生い立ちをたどる〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜過去を表現する〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜関係に変化が起きる〜
ここは空白でよい
虐待の子どもへの影響〜学習・学校〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜衣生活〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜食事〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜住生活〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜所属と承認の欲求が満たされるまで〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜親の変化〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜児童福祉施設職員との関係〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜家庭の体験〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜大人のあり方〜
ここは空白でよい
虐待を受けた子どもが回復するとき〜大人が先入観を外す〜
虐待を受けた子どもが回復するとき〜感情の交流@〜

TOP 代表あいさつ お問い合わせ