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子ども虐待とはなにか〜身体的虐待〜

「虐待」と聞いて一般的にイメージするのが殴る、蹴るといった暴力に代表される、身体的虐待です。ここでは、身体的虐待について詳しく見ていくとともに、そのあとの子どもへの影響について考えていきます。

 

 身体的虐待とはなにか
児童虐待防止法では以下のように定義されています。

 

●外傷としては打撲傷、あざ(内出血)、骨折、頭部外傷、刺傷、たばこによる火傷など
●生命に危険のある暴行とは首を絞める、殴る、蹴る、投げ落とす、熱湯をかける、布団
蒸しにする、溺れさせる、逆さ吊りにする、異物をのませる、食事を与えない、冬戸外にしめだす、縄などにより一室に拘束するなど

 

この定義を読んで、「自分の子どもに、こんなにひどいことをするなんて」、「自分が子どものころは、親に殴られることはふつうにあった」、「子どもは厳しく育てないといけない」、「子育て中で、感情が抑えられなくなるとやっているかもしれない」といった感想を持つ人がいると思います。

 

さまざまな思いがわきおこるでしょう。それは、私たちは自分の過去の体験を通して虐待を見ているからです。では、被害を受けている子ども達はこの現実をどのように見て、過ごしてきたのでしょうか。そして、虐待は子どもたちにどのような影を落としていくのでしょうか。

 

 ケース〜小1A男〜
3歳のときに両親が離婚、母親が別の男性と同居し、その間に妹ができたころから男性は暴力をふるうようになりました。A男は4歳でした。男性がお酒を飲んだり、仕事で疲れていたりすると「お前なんかいなくなっちまえ!」という暴言とともに、殴る・蹴るの暴行を加えられました。3日に1度は当たり前です。

 

さらに、「お前に食べさせる飯はない」と夕食を囲む家族の輪の中に入れてもらえず、一人離れたところでじっとしていました。空腹に耐えられず、夜中に冷凍庫にあるものを凍ったまま食べてしのぐこともありました。

 

どんなに耐えても、暴力はおさまることも、なくなることはなく、エスカレートする一方です。たばこの火を身体に押し付けられたり、熱い風呂に逆さづりにされたこともありました。

 

ある日、通っていた保育園でのことです。プールに入るために教室で着替えをしていたところ、担任の先生がA男の背中に傷やあざ、火傷の跡が無数にあるのを見つけました。すぐに話を聞きましたが、A男は「転んだだけ」と答えます。

 

不審に感じた担任は、園長先生に相談します。園長先生が丁寧に話を聞いていくと、A男は少しずつ口を開き、虐待を受けていたことが判明しました。園長先生は児童相談所に連絡を入れ、A男は一時保護所に行きます。そして現在、児童養護施設で暮らしています。

 

 虐待の影響〜A男のその後〜
施設で暮らしはじめて半年がたちました。安定した環境で食事や睡眠をとることができるようになったA男は、次第に子どもらしさを取り戻していきます。しかし、環境を変えても、虐待の影響はさまざまな場面で困難をもたらします。

 

十分な食事や睡眠を与えられなかったA男は、体の線がとても細く小さいです。夜眠りにつくのに時間がかかり、眠りはとても浅いです。ちょっとした物音におびえて部屋の隅に隠れたり、食事はひとりひとり分けられているのに、今にも誰かにとられるかのようにむさぼり食いをします。お風呂には入ることができず、シャワーですませます。

 

人間関係にも支障をきたしています。人に対する警戒心が強く、誰かが近寄ろうとすると「あっち行け!」、「触るな!」と寄せ付けず、子ども同士で遊んでいて、気に入らないことがあると、突然突き飛ばしたり蹴ったりします。

 

 予防や防止のためにできる一歩
身体にできた傷は医療の介入によって消えます。しかし心の傷は、身体の成長発達や行動、人間関係といった、人として生きていく上で大切なものに傷をつけていきます。保育園の先生が見つけなければ虐待は長期化し、A男は命を落としていたかもしれません。

 

不自然なあざや傷は明らかに虐待を受けている証拠です。さらに、それについての不自然な理由身体の未発達近所から頻繁に聞こえる子どもの泣き声と大人の怒声なども疑われる要因です。

 

専門家でなくても、子どもの虐待を早期発見や、予防することはできます。書店には詳しい知識が載っている本がたくさんあります。一人でも多くの大人が虐待問題に関心を向けることで、一人の子どもの命が救われます。

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