「自分には価値がない」と思ってしまったときの切り抜け方

 

カウンセリングをしていると「私なんてダメな人間です」、「誰にも愛される価値なんてありません」、「生きている意味がわからない」と苦しそうに話す場面に出会うことがあります。

 

カウンセリングという特別な場面に限りません。愛する人との別れや、大切なものを失うなど、心に大きなダメージを受けたとき、誰もがそのような気持ちになります。

 

そのような言葉を頻繁に口にする人の中には、子どものころに家族から虐待を受けていたり、複雑な家族で育ったり、学校で深刻ないじめを受けて不登校になっていたりといった体験をしてきた人もいるでしょう。

 

しかし、そのような体験をしていても、そう思わない人もいれば、そのような過去がなくても思う人もいます。あるいは、そんなことなど一度も思ったことがない、という人もいるでしょう。

 

現代は特に、自分の存在を否定するようなことを発言したり思ったりすること、それ自体が否定される傾向にあります。思っていても言葉に出せず、自分の中で抱えていることは多々あるでしょう。

 

また、自分に価値を見出すことに重きが置かれすぎているようにも見受けられます。たしかに、「自分には価値がある」と思い込むことによって、モチベーションを高く持って毎日を過ごし、新しいことにもチャレンジできます。

 

「自分には価値がない」と悩む人々の心を通して見ていると、自分の真の価値がわからずに「価値がある」、「私はできる」と背伸びをしている人が多くいるように感じます。目的があいまいなまま、行動に移し、満足している人もいます。

 

「自分には価値がない」と思い込んでしまったとき、私たちはそこからどのように切り抜ければ良いでしょうか。考え方や過ごし方について見ていきます。

 

 自分の価値がわからなくなることは誰にでもある
自分の価値は、特別な人だけにあるものではありません。人として生きている限り、ひとりひとりに価値があります。そして、その価値がわからなくなり、存在さえ見失いそうになることも、誰にでも起こりうることです。

 

生きている中には、自分では予測できない出来事が起きますし、近い将来に予定していたことすら、ある日突然、違うことが起こることもあるからです。それが、心に大きなダメージを与え、自分の価値を揺るがします。

 

 自分の価値が揺らいだとき、どうしたらよいか
自分の価値が揺らぐと、人はとてもナーバスになります。自分の殻に閉じこもり、誰にも会いたくなくなります。また、イライラしやすく、普段ならば気にならない一言に怒りをぶつけてしまうこともあります。

 

まずは、「自分には価値がない」と思っている自分を認識し、今の自分の状態を受け入れましょう。自分を認識することによって、客観的な視点が生まれます。すると、思考のスパイラルにはまることを防いでくれます。

 

自分の状態を受け入れるとは、例えば、「誰にも会いたくない」と思っていれば、予定が入っていてもキャンセルしましょう。イライラしていたら、その自分を受け入れ、リフレッシュできることを考えましょう。

 

このとき、「なぜ自分には価値がないのか」と理由を考えることは注意が必要です。価値がないことへの理由を考えると、価値がない自分しか見つけることができないからです

 

あなたが心から信頼して話せる人がいれば、聞いてもらうことも良いでしょう。そのときのあなたに合った方法で、状態を受け入れることが大切です。

 

 無理に価値を見出す必要はない
客観的な視点を持ち、自分を受け入れることができれば、あとは気持ちが回復するのを待つのみです。「いつになったら回復するのだろう」という不安が生まれるかもしれませんが、その答えは誰にもわかりません。

 

ただ一つだけわかっていることは、苦しい状態が永遠に続くことはないということです。毎日生きていれば、感情も思考も言葉も変わります。昨日と今日の状態が同じだった、というだけで一喜一憂せず、長い目でじっと待つことも必要です。

 

あなたが苦しんだ時間が、いつか誰かの役に立つときがくるかもしれません。他の誰か、出なくても、未来のあなたの役に立つときは必ず訪れます。

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