さまざまな人と出会い、話を聞いていると、実にさまざまな感情表現のしかたがあることがわかります。同じ出来事でも、ジェスチャーや表情を伴って表現が豊かな人もいれば、こちらは「もっと喜んでもいいのに……」と思うことも、淡々と聞いている人もいます。

 

感情反応の違いは、人それぞれの生い立ちや、現在抱えている問題など、さまざまな要因の違いが背景にあります。そのため、どの感情が良いか、悪いかということでは判断できません。

 

しかし、自分が心地よい状態でありたいと願ったり、人間関係を良好に保ったりするためには、ある一定のやり取りが必要となります。今回は、その一つである、相手の感情を表現させるということについて見ていきます。

 

 感情を出すことによって緊張をゆるめる
相手に伝えたいことが伝わらず、自分の意図したことと違って理解されたとき、不快感を覚えます。そして、「なぜわかってくれないのだ」、「本当はこうだったのに」と怒りや不安を感じます。

 

例えば、あなたが部下に仕事を依頼したとします。すると部下が、「いつもあなたは私にばかり仕事を押し付けています。実は、とてもうんざりしているのです。いつも私ばかりで、他の人もいるのに、私も仕事があるんです。あなたは私が暇だと思っているのですか。それとも、私に何か不快な思いをさせたくて仕事を押し付けているのですか」と怒り心頭で返してきました。

 

怒りや不安という感情は、緊張感を生みます。その緊張は、相手のなか、あなた自身、そして関係性のなかで起こります。緊張が高まっている状態では、人の話はまったく耳に入りません。

 

まずはその緊張をゆるめることを考えましょう。そのためには、相手に話をしてもらうことです。じっくりと相手の話を聞いて、緊張がゆるんだあとに、相手に対して返す言葉を考えましょう。

 

 相手の理解に努め、思考を巡らせて聴く
その際、相手がどのような背景があって、その言葉を発しているのかを考えながら話を聞くことが大切です。

 

上記の例について見ていきます。
「部下に仕事を依頼しているのは、仕事が早いし的確だからだ。確かに今までも、彼には仕事を依頼してきたが、他の社員にも依頼してきた。彼は勘違いをしているのだ。

 

部下に仕事を依頼するのは、さまざまな仕事を覚え、力をつけてもらいたいという期待もある。そんなことは部下にはわからないのだろう。

 

それにしても、今まで仕事を依頼してきたとき、彼は素直に応じてくれた。なぜ、今日はこのような反応なのだろうか。なにか同僚の間でトラブルでもあったのだろうか。仕事がうまく行っていないのだろうか。あるいは、プライベートでなにかあったのだろうか」

 

といった具合に、話を聞きながら思考を巡らします。すると、あなたが相手に対して一番初めにかける言葉が変わってきます。

 

部下がぶつけてきた怒りに反応するように、自分の事情や感情をぶつけても、関係は悪化するだけです。相手に感情を表現させ、相手のことを理解したうえで、言葉を選ぶことが大切です。

 

私たちは日頃、自分の感情を表現したり、相手に伝えることは意識的に行っています。しかし、相手の感情、特にネガティブな感情に対しては拒否的になり、結果的に言い合いになることがあります。あるいは、相手の感情を受け入れることができず、自分の思考や感情を停止させ、ただ聞き流しているだけという場合もあります。

 

これでは人間関係はうまく行きません。相手のことも理解し、自分も理解してもらうために、まずは感情的になっている相手の緊張を解き、あなたの中で思考をめぐらせながら話を聞きましょう。

 

あなたが考えていることと違う理由が、そこにはあるかもしれません。そこに気づいたとき、あなたが相手にかける一言は、感情に任せて返していた言葉とは全く違います。その一言で、相手の緊張はさらに解けます。そして、人間関係も良好に保つことができます。

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